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ドロップハンドルからドロップハンドルへ。

ドロップハンドルからドロップハンドルへ。

こんにちは。

ベーやんです。

 

今日は突然ですが、ハンドルの話をしたいと思います。
tempraではカスタムやグレードアップなどのご相談の際によくおっしゃられるのが、「ハンドルって変えてみるとどうなんですか?」

「ぶっちゃけその人の好みです。」

と、伝える訳ではなくまずはどういう使用用途にしたいのか、何か気になっているもの(形状)はありますか?とお伺いさせて頂きます。

ハンドルも交換すると乗り味ってゴロッと変わります。
もちろん見た目の雰囲気も変わります。

それもあってか、大体違う形状のハンドルのご要望が多いのですが、ハンドルに拘りの強い方と自分で思っている僕は同型でもオススメさせて頂きます。

「同じじゃないですか?」と言われそうですが侮るなかれ。

自転車のフレームはそれぞれのジャンルに向いているジオメトリー(ざっくりと設計詳細のこと)があります。

ロードバイクとグラベルバイクもタイヤが太いのが入るか入らないかだけではありません。

ロードバイクはよりスピード重視に向けた設計をメインとし、グラベルバイクはオフロードでも安定して走れる事を想定した設計となっています。
(双方細かくはもっと色々ありますが、それはまたどこかで)

このようにMTBは山を走るのに特化した設計みたいに同じ自転車でも使用用途のジャンルによって設計が異なってきますが、これはフレームだけではありません。

ハンドルにも各メーカー各モデルでジオメトリーは変わってきます。
細かいものだと角度が1°、たった1°で乗り味が変わるんです。
長さも1cmで違うんです。

前置きが長くなりましたが、そういう感じでハンドルの違いを説明していきたいと思います。

今回は昨今のバイクパッキングブームでもあることから、グラベルバイク向けのドロップハンドルを説明していきたいと思います。

まずは先日入荷してきたこのハンドル。

Golden Saddle Cyclery × Sim Works × NITTO
Smog Cutter bar.
530mm
13,750円(税込)

アメリカの自転車店、「Golden Saddle Cyclery」「Sim Works」、そして「NITTO」が製作したこのSmog Cutter Bar.

リリース当時は480mmのみの展開で「480mmとか広すぎだろww」って思ってました。
実際取り付けられたお客様の自転車を試しに乗らせてもらった時も「広すぎww」ってなってました。

それが今や幅広の使用率が高くなり、530mmとかも普通に見るようになったので、全く違和感のない幅となりました。

今回発売されたのは530mmサイズですが、果たして使い心地はどうなのか。
僕はこのハンドルの480mmを使用しており、幅以外のジオメトリーの変更はありません。

まずは幅を比較してみましょう。

さすがです。
480mmが530mmにちょうどすっぽり入りました。
色褪せもひどいです。
このハンドルのリーチ(突き出し)は78mmと僕にとっては少し長い…
個人的好みはリーチが60mm台。

ドロップは128mm.

まずはリーチとドロップをEASTONの画像を拝借してみていきましょう。

この右下の図、「DIMENSION A」が俗に言う「上ハン」です。
ほとんどのメーカーさんの表記の幅はこれのことです。
「DIMENSION B」は「下ハン」になります。

続いて左下の図いリーチとドロップの記載がありますね。
ここのことです。

このSmog Cutter Barは最近で言う「コンパクト」の部類です。
(もしかしてコンパクトとも言わない?)

リーチはまぁまぁです。
僕はショートリーチが好みなのでリーチ65mmとかが理想です。
理由は手が小ちゃいので手のひらの置くところとレバーまでの距離が離れて欲しくないためです。

ショートリーチは女性向けのハンドルなどによく見かけます。
ドロップはそこまで気にしません。

ここで一時期はtempraスタッフのグラベルバイクでは使用率100%だったハンドルと比較してみましょう。

PNW コーストハンドルバー
PNWから展開されているグラベル向けのこのハンドル、幅は480mmと520mmの2種類が展開されています。

写真のハンドル幅は480mmです。
Smog Cutterの480mmと並べてみましょう。

少しフレアしているので下ハンはPNWのハンドルがやや広くなっています。
フレアは上ハンから下ハンにかけて外へ広がっていることを指します。

PNWはフレア角が20°に対しSmog Cutterは0°(530mmも)です。
ロードバイク向けのドロップハンドルは特にフレアが必要ありません。

グラベル(未舗装路)ではハンドル幅が広い方がハンドルのコントロールがとりやすいです。
特に登りや下りで下ハンを持った際に抑えがきくのが幅広のメリット。
またフレアしてることによって上ハンから下ハンに持ち直す際、手の持ち替えがが比較的容易です。(個人差はありますが)

しかしデメリットとしてはフレアが広すぎるとその分下ハンのハンドル幅がどんどん広くなっちゃいます。
広くなりすぎると脇が開いてきて、上半身(特に肩とか)への負担が大きくなってしまします。

なので個人的には上ハン480mmあたりがちょうど良いです。

次にリーチとドロップを見てみましょう。

上の写真がSmog Cutter、下の写真がPNWコーストバーです。
上の方でお伝えした、Smog Cutterがリーチ78mm、ドロップ128mm。
PNWコーストバーはリーチが65mm、ドロップ105mmとリーチもドロップもかなりコンパクトに設計されています。

手の小さい僕はこのようなコンパクト設計が好みです。

それではまとめていきましょう。
このSalsa Stormchaserは僕の乗っているグラベルバイクです。

なんで手が小さくてPNWのハンドルが好みなのにSmog Cutterを使っているのか。
僕の場合生活圏も含めてこの車体に乗る際もオンロードが多めです。
フレームの特徴としてもアルミ素材でバイクパッキング向けのギミックがいっぱい仕込まれていると言うわけではなく、どちらかと言うとグラベルレース寄りのフレームになります。

その為スピードも出しやすく、オンロード多めということもありあえて前傾姿勢のとりやすいロード向けのSmog Cutterを使用しています。
写真では分かりませんが、ハンドルとサドルの高さの落差もハンドルの方がやや低く、オンロードに向けたポジション設定にもしています。

この辺りは皆さんの好みになってきますが、大体のグラベル完成車に付いているハンドルの幅って40~44cmのいずれかが多いです。

この幅で十分なんですが、バイクパッキングやグラベルをよりもっと快適に、安定した走りを求められるなら、フラットハンドルではなく幅広のドロップハンドルの選択肢もオススメです。
当店イチオシのSalsaからもいい感じの幅広ドロップバーが出てます。

このように同じドロップハンドルでも様々な形があります。
まだ標準ハンドルをお使いの方、はたまた「こういった具合の乗り方がしたいんです」という方、いつでもお気軽にご相談下さい。

長くなりましたが、ご参考頂ければと思います。

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