こんにちは
テンプラサイクルのゴウです。
1年中、自転車のことを考えています。
というのは大袈裟ですがリアルに350日くらいは新しい自転車だったり、古い自転車だったり、
自転車のカスタムの事を考えています。
SNSやインターネット上には国内外問わず、格好良い自転車の画像やその詳細などが溢れており、
新車やカスタムの参考例を簡単に見つける事ができます。
ただし、いくら見た目が良くても乗らない自転車の増車やカスタムほど場所とお金がかかるものは有りません。
「自転車は乗ってナンボ」
というのが自分のモットーであり、お客様にもお持ちの自転車やこれから購入する自転車を
たくさん乗ってもらいたいと思ってます。
自転車の使い方や乗り方は自転車に乗るうちに変化していくものです。
もっと速く走りたくなったり、違うフィールドでライドしたくなったり、乗る環境や生活の状況が変わったり。
もちろん自分も例外ではなく、自転車に乗ると気になる部品が出てきて、あれこれ考えながら部品交換を繰り返しています。
最近ようやく乗り方に自転車がバチッと合ってきた感じなので、今回のブログでは1年3ヶ月前に購入した
[Salsa Cycles Warbird Carbon] の部品変更歴と、部品を交換して何が変わったか書きます。
(1年3ヶ月前に乗り始めた頃の状態)
(2022年9月現在のWarbird Carbon)
まずパッと見で変わったのが前後のホイール。
ENVE社のSES 4.5AR DISCというホイールを履いています。
このモデルは1世代前のホイールで、現行モデルより多少重さはありますが、
タフさと空力性能は目を見張るものがあります。
グラベルバイクにカーボンの厚いホイールはどうなの?と言われることもありますが、自分の使い方だと
グラベルライドに行く場合、グラベル3〜4割、アスファルト6〜7割という感じで
半分以上舗装路を走っているのでグラベルまでの体力温存と、素早い移動のためこのホイールを採用しています。
と言ってもホイールを交換したのは最近のことで、まだ10数回程度のライドでしか使用していません。
それでも以前使っていたStun’s社のアルミリムとクリスキングハブの手組みホイールとの差は歴然で、
ENVEもハブはクリスキングですが圧倒的に自転車を進ませ易くなりました。
35〜40km/hくらいのスピードで走っている時、以前のホイールより力を使わなくても走っている感じ。
平坦と下り坂で以前使っていたアルミリムのホイールと同じくらいの力でペダルを漕いでも、
スピードを出しやすく、スピードを維持しやすいので高額なホイールですがかなりの恩恵を受けています。
パワーメーターを付けていないので何ワット減とか分かりませんが、
体感でいうと界王様が悟空に付けたオモリを外したくらいの軽さはあります。
タイヤも見た目ほぼ一緒なのですが、以前使っていたTeravail [Washburn L/S 700×42c] から
Rene Herse [Snoqualmie Pass 700×44c] に変更。
硬いホイールに柔らかいタイヤが好みなので、以前使っていた手組みホイールとTeravailのタイヤでは
ホイールが柔くてタイヤが硬い好みと逆の状態だったので、ENVEの硬いホイールとRene Herseの超柔らかいタイヤは
とても自分と相性が良くどこまでも走れそうな組み合わせです。
実際にいつも練習で走る舗装路のコースもロードバイクよりこのグラベルバイクの方が速いので、
タイヤの幅が細い=スピードが出るという概念を覆しています。
Rene Herse Cycles代表のJan Heine氏曰く、「太い(タイヤ) は速い」をあらためて実感。
(現在のハンドル周り)
分かりずらいですがドロップハンドルも交換していて、最初はPNW [Coast Dropbar 480mm] でしたが、
1年後にはSalsa Cycles [Cowbell Deluxe 460mm]、更にその2ヶ月後Salsa Cycles [Cowbell Carbon 440mm] と
タイヤ幅と対称的に幅が細くなっていきました。
今まで散々まわりにもお客さまにも「ドロップハンドルでも幅広が安定感あって調子良い」と話してきたのに
自分のはそれか!と言われそうですが、使い方の変化ゆえに仕方がありません。
Warbird Carbonに乗って1年2ヶ月、乗り慣れてくるにつれ明らかに空気抵抗の壁と
ハンドル幅広過ぎ問題にぶち当たりました。
最初は460mmでも幅狭くし過ぎたか?と思いましたが、全くそんな事はなく、結局440mmの現状で
グラベルも舗装路も問題無く走れています。
そして速い。
空気抵抗が軽減されるということはこういう事かと実感してます。
Warbird Carbonの完成車にもともと付いているドロップハンドルの幅は、自分の乗っている56サイズだと440mm。
自分でいろいろ試した結果、メーカー推奨のハンドル幅が1番しっくりくる結果となりました。
ハンドルの素材もアルミからカーボンへと変わりましたが、乗り心地の大きな変化は無く、
素材の変化よりサイズの変化の方が影響大きかったです。
(以前使っていたSalsa Cycles Cowbell Deluxe Bar 46cm)
(現在使用しているSalsa Cycles Cowbell Carbon Bar 44cm)
ドロップハンドルはメーカー推奨幅に落ち着いたのと逆で、ステムは完成車に標準装備の90mmから
Thomson X-4ステムの90mm→100mm、現在はPaulComponentsの110mmと徐々に長さが伸びました。
Warbird Carbonに乗り始めた頃はそれほど気にしていなかったですが、
長距離のライドやスピードを出して乗るようになってから、明らかにハンドルのブラケット位置が近い感覚がありました。
SalsaとThomsonとPaulの使ったステムは全てアルミ製の物ですが、ステム取り付け部の厚みや角度が異なるので
ハンドルの高さなども加味しながら検討と交換を繰り返し、ようやくPaulのステムで落ち着いた感じです。
このステム交換が上手くハマり、より走りが好調に。
乗車姿勢は長い距離を走ったり、高い強度でスピードを出して走る乗り方をする人にはとても重要になります。
(現在使用しているPaul Boxcar Stem 110mm)
(以前使用していたThomson X-4 Stem 90mm)
ホイール、ドロップハンドル、ステムの3点が金額的にも効果的にも大きな部品効果でした。
細かいところだと、シートクランプをSalsa Cyclesの物からThomsonに変更してます。
これによってグラベル走行時に振動でサドルが下がる現象が解消されました。
見た目重視のカスタムではありませんが、よりライドを楽しむためにやって良かったカスタム。
自分のWarbird Carbonの場合は乗り出し時にはグラベルライドやバイクパッキングライドでの使用を想定していましたが、
実際にはフレームの軽さを活かした峠越えのロングライドや舗装路を走る割合の多いグラベルライドなど、
使用時に「ある程度スピードを出して走る」という事を考えてカスタムしていったら、こうなった感じです。
グラベルロードバイクではなく、もうちょっと細いタイヤのオールロードバイクでも良い気がしますが、
タイヤ幅700×44cのサイズは700×35cや38cと比べてクッション性が良く、乗り心地の良さだけでもこのサイズのタイヤが入る
グラベルロードバイクを選んで良かったと思えます。
自転車で走っていて気になることがあれば、カスタムのチャンス。
問題を解決すればライドへのモチベーションも上がります。
個人的に1番格好良いと思うのは、メンテナンスしながら自転車を使い続けて部品が壊れたら、
その自転車に乗る人が自身の使い方を考えて部品を選び、部品を交換して自転車に乗り続けることです。
「使い方は分かっているけど、どういった自転車や部品を選んだら良いか分からない」
「格好良い自転車が欲しいけど、何を買ったら良いか分からない」
など抽象的な疑問でもまずは一度ご相談ください。
様々な自転車の問題を解決できるかもしれない「引き出し」を用意してお待ちしてます。