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日東工場見学〜はるかぜとともに〜

日東工場見学〜はるかぜとともに〜

こんにちは
テンプラサイクルのゴウです。

先日の定休日に日本が世界に誇る自転車部品メーカー「日東」の工場見学に行ってきました。
株式会社 日東は埼玉と福島に工場が有り、メインの生産拠点は福島の二本松市にある工場です。


ハンドル、ステム、ラック、その他の小物部品が鉄やアルミの材料から自転車部品に加工される工場は、一般の自転車乗りはもちろん自転車屋でもなかなか見学できない場所。
基本的に日東に製造を依頼している取引先しか工場見学ができません。
テンプラサイクルはまだ日東で製造を依頼していませんが、今回は仲良し自転車屋の「CRUMB CYCLES」のご好意で一緒に工場見学できました。

 

 

 

 東京から車で3時間半ほど、福島県二本松市の市街地から少し逸れた場所に株式会社 日東の二本松工場はあります。
工場に着くとさっそく吉川社長自身がアテンドしての工場見学がスタート。
と、見学の前に荷物を置きに寄った事務所の中も凄いのがあったのでちょこっと公開(許可は取ってます)

 

 

 (本家の方のRene Herseスポルティーフと宮田自転車時代の消化器)

 

 

(テストバイクらしきアルミCXフレームの自転車。リア三角の塗り分けが素敵)

 

 

 

 (もっとも凄かった1台。市販されたかも曖昧な初期Di2のテスト車両でフレームも日東製、ハンドルも凄い作りでした)

 

 

(事務所の階段の手すり金具も自社製造。この形どこかで見たような?)

 

 

工場見学に入る前からヘヴィー級のボディーブローを喰らい、気分はノックアウト寸前。
もうこれで帰ってもいいくらいの満足度ですが、メインは工場見学なので案内されるがまま工場内へ。

 

 

 

 

 

金属と油の匂いがするThe 工場、な日東の工場内。
 大量に積まれた鉄やアルミのパイプが加工されるのを待っています。

 

 

 日東の工場見学といえばコレ。
工場に来た見学者の名前を一人一人記入して、感謝の言葉も添えられる吉川社長には本当に頭が下がります。

 

 

(パイプの径を変形させる機械、物理的に叩いて径を細くしている)

 

(ラックを溶接中の御婦人、トム・リッチー氏から伝授された溶接スキルが活かされている)

 

(ベテランの職人さんがライザーバーを曲げている様子。奥はドロップハンドルの曲げ加工をしている)

 

(スレッドステムやシートポストの軸部分を摩擦で接着する摩擦圧接という加工をしている機械と、手早く作業を行う職人さん)

 

 

(ステムのハンドルクランプ部を溶接する職人さん。凄いスピードで溶接をこなしていた)

 

(ハンドル、ステム、ラックなどの研磨工程、日東の創業時から研磨工程はこだわりが有り、各パーツや製品ごとに研磨の度合いを変えている)

 

(手前のラックが研磨前、後ろが研磨後のラック。何度もの工程を経てピカピカに磨かれている。この後、さらにメッキ処理されて完成)

 

(20年前に完成した日東のメッキ工場。自社でメッキ工場を持っている数少ないメーカー) 

 

(製品の検査工程。1つ1つチェックされて問題がある物ははじかれている)

 

 

(工場内に置かれていたフレーム製作のための治具。以前は日東でフレームも製造しておりOEMも請け負っていたそう)

 

 

 

(工場見学の後は事務所に移動して今後の製品について色々お話しを伺いました。100周年記念のチロルチョコはRivendellが勝手に作ったらしい)

 

 

(一般の人はあまり目にすることはない日東の社訓。安全で機能美がある優れた日東製品は世界中で使われている)

 

 

吉川社長や日東の社員の方から話を聞いていると、皆さん自転車が好きで、ものづくりが好きで、日東の仕事に誇りを持っていることが伝わってきました。
MTB黎明期からトム・リッチー氏やゲーリー・フィッシャー氏と関わり、90年代からはRivendellのグラント・ピーターセン氏と商品開発することで、アメリカの自転車文化と日本のものづくり技術を融合させて、現在までのさまざまな製品を作ってきた日東。
今後も積極的に国内外の意見を取り入れた製品開発をしていくそうです。

 

 

(お昼ご飯は日東 吉川社長のリコメンド松一うどんにて頂きました。大ボリュームでとても美味しかったです)

 

(昼食後は二本松城を案内してもらいました。桜の名所だそうで、見頃は4月上旬とのことです)

 

 

 

株式会社日東の吉川社長、吉川常務、日東の職員・職人さんたち、クラムワークスの皆、カナダから来たBassi Bikesのロベルトとジュリアン、本当にありがとうございました!
実際にいつも店頭で販売したり取り付けしている日東の部品ができる工程や、ものづくりのこだわり、社長の想いなど製品の内面に迫ることができた工場見学でした。
(オフレコの話もいろいろ聞けて個人的にブチ上がりました)

 

日本の自転車本体や部品を製造するメーカーは、20年ほど前に海外の安価な自転車や部品メーカーに圧されてかなりの数が廃業しました。
現在も残っているメーカーは日本国内だけでなく、海外に需要を見出し海外で評価されたメーカーです。
今回カナダから来日していたBassi Bikesの中の人たちも、日東や三ヶ島製作所、本所工研といった日本の自転車部品メーカーを見学してかなり感銘を受けていたようでした。

 

テンプラサイクルで推しているBrother CyclesやKona Bikes、Salsa Cyclesなどクロモリ製の自転車や、永く安全に自転車を使いたい方にオススメの日東製品。
機能美と日本のものづくりの心がこもった部品を使ってみませんか? 

 

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